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[NETFLIX]隣人は悪魔 -ナチス戦犯裁判の記録-

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NETFLIX独占ドキュメンタリーに関して、視聴記録として感想を簡単に記載していくシリーズの第一弾として「隣人は悪魔 -ナチス戦犯裁判の記録-」

 

1.作品紹介

1986年、クリーブランドで素朴に生きていた元自動車工の老人「ジョン・デミャニューク」は、多くのユダヤ人をガス送りにしたナチスの”イワン雷帝”だとして起訴されてしまう。ナチス戦争犯罪にイスラエルという国家や実際の経験者たちの思いが複雑に絡み合う。果たして彼は本当にイワン雷帝だったのか?

本作品は45分の5話で構成されている。

1話「クリーブランドに住む悪魔」では、デミャニュークがイワンとして起訴されイスラエルで裁判が始まるまでを、ナチスの衝撃的な行為や映像とともに時系列で紹介されている。

2話「トレブリンカの悪魔」では、ポーランドのトレブリンカにあったといわれるユダヤ人収容所について説明される。当時同収容所に実際にいた人物たちが証人として証言台にあがり、彼がイワン雷帝で間違いないと証言する裁判での様子が描かれる。

3話「陰謀」では裁判の中で彼をイワン雷帝としていた証拠たちが、本当に正しい証拠であるのか?また今頃になってイワン雷帝が出てくることに旧ソ連のKGBが関係している事実が紹介される。この裁判は単に戦争犯罪者を罰するだけではない国家間の思惑が含まれている複雑な状況となっていく・・・

4話「判決」では長期間にわたって行われたイスラエルでの裁判に判決が下る。裁判とはいっても当初から結論は決まっていた裁判であった。ちょうどその頃にベルリンの壁が崩壊し東欧共産主義崩壊の流れがはじまると、当初は硬く厚い壁だったKGB資料から彼がイワン雷帝ではないという資料がみつかる。

5話「波乱に次ぐ波乱」では再審の結果デミャニュクはイワン雷帝ではないと判決され無罪となる。しかし2009年、91歳になったデミャニュークが過去の罪から再び逮捕されるとホロコーストに加担した者として罪が確定した。そしてアメリカにはデミャニューク同様に移民してきた元ナチスが多数いることが告げられる。

 

2.視聴後の感想

まず第一にホロコーストに対してこのBLOGで個人的意見を述べるつもりはない。あくまでデミャニュークという人物に対しておこった事件に対して述べたいと思う。

ドキュメントの作り上、デミャニュークが犯罪者であるかのような側面を見せたと思えば一転して冤罪のような事実も紹介される。裁判として判決は出ているものの、それら並べられた事実を元にどのような判断をするのかは視聴者にゆだねられているかのようにも感じた。彼がイワン雷帝かどうかは最早永遠に分かりえないことであるが、晩年の行動を見ていると「やはり何かある人物だった」と感じてはしまう。

また、彼の担当弁護士の振る舞いがとても曲者だったように感じる。それは弁護士として「事実」を争っているのではなくて「裁判」という巨大なゲームを楽しんでいるかのように見えてしまった。それはこの大きな歴史事実に対する裁判の中で異質な存在にすら感じてしまう。

この作品をみて一番感じるのは戦後半世紀以上がたち、関係者たちが続々と亡くなっていく状況で残された人々と残された時間に対して「最後の整理」を行おうとしているのだと思った。人類として次に進むため「明確に悪いことであった」と定義することで、この戦争という時代にケリをつけようとしているのだと・・・・。

それが国家としてのパフォーマンスであったり、最後の生存者たちへの救いであったり思惑はさまざまではある。

 

3.参考URL

ポーランド首相が訂正要求

ジョン・デミュニャク(Wikipedia)

ジョン・デミャニュク:ナチス協力者の起訴(ホロコースト百科事典)

 


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